調剤薬局 薬剤師の新卒入社日記⑧

〜りんごジャムを作りました〜

少しずつ寒くなり、12月並みの気温になる日もちらほら出てきました。

先日、スーパーで大袋に入ったりんごが美味しそうだったので購入しました。後先考えず買ってしまったので一部はそのまま食べて、残りはジャムにしようと考えました。ジャムは初めて作るので、作り方を早速検索してみました。りんご以外に塩、レモン汁、砂糖があればジャムが作ることができるようです。作り方はまずりんご(2個)の皮を剥きいちょう切りにします。変色を防ぐために塩水に浸します。塩水を切って鍋にりんご、砂糖(りんご量の20〜30%程度)、レモン汁(大さじ1程度)を入れ火にかけます。沸騰したら灰汁をとり、30分程度弱火にかけます。リンゴが焦げないように時折混ぜます。トロトロしてきたら火を止め、熱が冷めてきたら完成です!好みの甘さやりんごの種類によって砂糖やレモン汁の量が変わるそうなので、詳しく知りたい方は検索していただくと良いと思います。今回は「紅玉」という品種のりんごを使用しました。やや酸味があるのが特徴です。

 ちょうど今弱火にかけ少し待ち時間ができたので、ここでりんごの栄養についてお話しします。イギリスの諺で「1日に1個のりんごは医者を遠ざける(An apple a day keeps the doctor away.)」と言われる果物です。皮付きりんご100gのうち83.1%は水分、カリウム120mg、食物繊維1.9g(水溶性0.5g 不溶性1.4g)含まれています※1

カリウムは必須ミネラルの一種であり、人体ではほとんどが細胞内に含まれています。細胞内液の浸透圧を調整したり、ナトリウム排出し血圧の上昇を抑制したりする働きがあります。また神経伝達、筋肉の収縮にも関わっております。日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、生活習慣病の予防を目的とした成人1日あたりのカリウム目標量は男性3,000mg以上、女性2,600mg以上とされています。カリウムは腎機能が低下した方は1,500〜2,000mgもしくはそれ未満が目安となることがあり、注意が必要です。腎臓からカリウムが排出されず体内に蓄積されると高カリウム血症(悪心、しびれ感、嘔吐、不整脈等)の症状が見られます。

 水溶性食物繊維であるペクチンはりんごの果肉や柑橘類の皮に多く含まれ、整腸作用やコレステロールの低下作用があると言われています※2。ペクチンは粘性を持つ多糖類であり、食品ゲル化剤として用いられています。またカルシウムイオンと反応すると液体をゲル化させる作用を持つため、医薬品業界では経腸栄養剤(流動食)の逆流防止目的、下痢を防ぐ目的として使用されることもあります※3

さて、いよいよジャムが完成しました!あとは粗熱を取るだけです。料理がさほど得意でない私でも上手く作れたと思います。パンに塗ったら美味しいかな、、あ、パンがない!それならヨーグルトと一緒に、、ヨーグルトもない!ということでパンとヨーグルト買ってきます!

 

 参考文献

※1)https://www.aomori-ringo.or.jp/component/

※2) https://hfnet.nibiohn.go.jp/

※3)http://www.peg.or.jp/paper/article/semi-solid/31.html

調剤薬局 薬剤師の新卒入社日記⑦

〜外用剤の似ている薬をまとめてみました〜

 薬局は全国の病院の院外処方が受付可能であり、同種同効薬や類似薬を知ることができます。病院の院内処方は採用薬が決まっていることが多いため、これは薬局の特徴だと思います。今まで見てきた薬の中で使い分けや違いがわからなかったものを書いていこうと思います。今回は外用剤をまとめました。

外用剤

  • 白色ワセリンとプロペト

○共通事項

・ワセリンとは天然物由来(石油)の原料から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製した製剤。

・精製度の低い順に石油→黄色ワセリン(軟膏基剤)→白色ワセリン→プロペトとなる。

・両者とも1g中に白色ワセリン1g含有する。

〇白色ワセリン

・寒暖によって粘稠度が変わらない。光、湿気の酸敗することが少ない。

・軟膏基剤、皮膚保護剤として用いる。「ケンエー」は眼軟膏用基剤としても用いられる。

・創傷面の乾燥を防止し、皮膚を保護する。

〇プロペト

・白色ワセリンより稠度が大きく、粘度が低く、降伏値が小さく、展延性が大きい。(軟らかく、粘り気が少なく、塗り延ばしやすい。)

・眼軟膏用基剤として用いられる。 

・皮膚保護・柔軟作用、痴皮(かさぶた)の軟化・脱落作用、肉芽形成促進作用がある。患部の乾燥を防止する。

  • 亜鉛華軟膏と亜鉛華(10%)単軟膏

〇亜鉛華軟膏

・酸化亜鉛200g(20%含有)、流動パラフィン、白色軟膏適量を含有する。

・白色軟膏は白色ワセリン(油脂性基剤)に界面活性剤を添加しており、吸水作用を有する。従って滲出液が多い部位に用いる。

○亜鉛化(10%)単軟膏

・酸化亜鉛100g(10%含有)、単軟膏を含有する。

・単軟膏はミツロウ、ダイズ油、ジブチルヒドロキシトルエンを含有する油脂性基剤であり、吸水性を有さない。従って滲出液の少ない部位に用いる。また皮膚乾燥や発赤・掻痒感が生じることがあるため、長期使用する場合は亜鉛化(10%)単軟膏を用いることがある。

参考文献:健栄製薬HP https://www.kenei-pharm.com 

マルホ医療関係者向けサイトhttps://www.maruho.co.jp/medical/articles/topicalagent_basics/base/01.html

  • アズノールうがい液とイソジンガーグルうがい液

○アズノールうがい液

・アズレンは創傷治癒促進作用、消炎作用を有する。咽頭炎、扁桃炎、口内炎、急性歯肉炎、舌炎、口腔創傷に用いる。

・水100mLにアズノール5〜7滴を希釈する。

・炎症部位に薬が接触するようにうがいする。例えば口内炎の場合は口内を、喉が腫れている場合は喉の奥でうがい。

○イソジンガーグルうがい液

・ヨウ素は細菌・ウイルス感染予防・殺菌作用を有する。咽頭炎、扁桃炎、口内炎、抜歯創を含む口腔創傷の感染予防、口腔内の消毒に用いる。

・目安として水100mLにイソジン5mL(小さじ1杯)を薄めると20倍希釈となる。

・口、喉全体を30秒以上うがいする。

①②③参考文献:添付文書、インタビューフォーム

調剤薬局 薬剤師の新卒入社日記⑥

〜内服薬の似ている薬をまとめました〜

 薬局は全国の病院の院外処方が受付可能であり、同種同効薬や類似薬を知ることができます。病院の院内処方は採用薬が決まっていることが多いため、これは薬局の特徴だと思います。今まで見てきた薬の中で使い分けや違いがわからなかったものを書いていこうと思います。今回は内服薬に焦点を当てましたが、次回は外用剤をまとめる予定です。

  • ビオフェルミンとビオフェルミンR

○共通事項

・両者ともビフィズス菌。腸内で乳酸や酢酸を産生し、腸内細菌の正常化をはかる。

○ビオフェルミン

・ビフィズス菌。市販薬がある。

○ビオフェルミンR

・耐性乳酸菌。「R」は「Resistance」が由来。抗生剤投与時においても増殖製に優れる。添付文書ではペニシリン系、セファロスポリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ナリジクス酸と併用。ビフィズス菌や乳酸菌は胃酸に弱い。食後であればpH4~5へ上昇するため、乳酸菌は死滅することはなく腸へ移行する。

  • ワントラムとトラマールOD

○共通事項

・非オピオイド鎮痛剤で治療困難な疼痛を伴う各種がん・慢性疼痛に使用。

・MAO阻害薬(セレギリン、ラサギリン、サフィナミド等)は併用禁忌。セロトニン症候群(錯乱、発熱、発汗等)を含む中枢神経系(攻撃的行動、痙攣等)、呼吸抑制、低血圧、高血圧の重篤な副作用が報告されている。

○ワントラム

・徐放性製剤(フィルムコーティング錠)のため1日1回投与。

・高度な腎機能障害、高度な肝機能障害のある患者は禁忌。

○トラマール

・通常、1日4回投与。

・腎機能障害、肝機能障害のある患者は慎重投与。

  • エンシュア・リキッドとエンシュア・H

○共通事項

・半消化態栄養剤。最終段階まで分類されていないタンパク質等から構成させている。腸管での消化が必要となるため、胃・腸管の運動機能がある方に使用。

・牛乳由来のカゼインが含有されているため、牛乳アレルギー患者は控える。

・妊娠3ヶ月以内または妊娠を希望する婦人はビタミンAを5000IU/日以上投与の場合、投与禁忌となる。

○エンシュア・リキッド

・手術後の栄養保持、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給として使用。

・250kcal/本。

・香料の違いによりバニラ(バニリン、エチルバニリン、プロピレングリコール)、ストロベリープロピレングリコール)味の2種類。

○エンシュア・H

・手術後の栄養保持、経口的食事摂取が困難な場合の経管栄養補給。また、心不全や腎不全等を合併しており水分制限が必要、熱傷・感染症等による安静時エネルギーが高い、経管栄養の投与量を減らしたい、慶長栄養剤の投与期間の短縮が望ましい場合に使用。

・タンパク質や電解質の厳密な制限が必要な急性腎炎、ネフローゼ、腎不全末期患者に禁忌。

・悪心、嘔吐、下痢を合併する心不全患者に禁忌。

・375kcal/本であり、エンシュアリキッドより1.5倍高カロリー。

・香料の違いによりバニラ、コーヒー(バニリン、エチルバニリン、プロピレングリコール)、黒糖、バナナ(バニリン)、メロン、ストロベリー(プロピレングリコール)、抹茶(バニリン、プロピレングリコール)味の7種類。

  • ボノサップパック400と800

○共通事項

・服用タイミングの規定はないが、アモキシシリンは時間依存性の抗生物質のため12時間ごとを勧める。

・軽い下痢の場合は服用を中止せず7日間服用を続ける。ただし発熱、腹痛を伴う下痢、下痢に血液が混ざっている場合は中止し受診する。

○ボノサップパック400

・ボノプラザン40mg、アモキシシリン1500mg、クラリスロマイシン400mg。

○ボノサップパック800

・ボノプラザン40mg、アモキシシリン1500mg、クラリスロマイシン800mg。喫煙者ではクラリスロマイシンの用量が少ないとピロリ菌の除去率が低下する報告がある。治療中は禁煙が必要。

参考文献

添付文書、IF、薬効別服薬指導マニュアル第9版(書籍)

お薬の当日配達も行なっております!

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です😊

今回は、お薬の当日配達について書きたいと思います。

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これを言うと驚かれることも多いのですが…

なごみ薬局ではお薬の当日配達も行なっております!

通常、定期処方であれば、処方翌日〜前回お渡しした薬が飲み終わるまでにお薬を持って訪問することが多いのですが、

緊急時、在庫がある薬の場合には、当日配達も対応しております。

例)

・突然のケガや症状の悪化があり、今日から飲み始めたい薬がある

・検査結果により、すぐにでも薬の変更や増量・減量が必要である

このような場合、柔軟に対応させていただきます。

詳しくはご相談ください。

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なごみ薬局では薬剤師による居宅訪問を行っております。

ご依頼・お問合せは、お気軽にお電話でどうぞ。

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なごみ薬局のポリファーマシーに対する介入

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です😊

今回は、なごみ薬局在宅医療チームが行なった、ポリファーマシーに対する介入について書きたいと思います。

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ポリファーマシーとは?

多くの薬を服用しているために、副作用を起こしたり、きちんとくすりが飲めなくなったりしている状態をいいます。

単に「服用する薬の数が多い=悪い」ということではありません。

しかし、高齢者では、使っている薬が6種類以上になると、副作用を起こす人が増えるというデータがあります。

また、高齢になると、肝臓や腎臓の働きが弱くなり、薬を分解したり、体の外に排泄したりするのに時間がかかるようになり、

若い頃よりも副作用が起こりやすくなるので注意が必要です。

薬局薬剤師の目から見ても、服用タイミングが多かったり飲み方が複雑で薬が正しく飲めず、せっかくの薬の効果が上手く出ていない…というケースを多く見てきました。

実際の事例

最近在宅訪問の介入が始まった患者さんなのですが、認知症のある高齢の患者さんで、薬を6種類以上服用していました。

患者さんでシートを切って薬を管理していたのですが、初回訪問時に同席した娘さん曰く、「胃薬は、自分で判断して飲まないことも多いみたい」とのこと。

ご本人からも「飲まなくても胃の調子は問題ないから、飲まない時もある」とのお話が聞けました。

また娘さんから「薬の量が多いのが心配なんです。減らせないんですかね?体も小さいし、薬でお腹いっぱいになっちゃいそうで」とのお話もありました。

診療レポート

診療レポートには「胃薬服用で胃の症状抑えられているようなので継続します」との記載がありました。

そこで、「医師はご本人が飲んでいないことを知らないのかもしれない?」と思い、

情報提供書(トレーシングレポート)にご本人や娘さんからヒアリングした胃薬の服用状況や娘さんのご希望を記載し、

「服用必要性について再検討いただけますか?」と病院に電話し、詳細をFAXで送りました。

すぐに電話返答いただけた!

するとその日のうちに、処方医から直々にお電話をいただけました!

次回より、2種の胃薬のうち1種を削除するとのこと。

すぐにご検討いただき感謝です。

処方変更後の体調変化についても、引き続きヒアリングし、医師へ情報提供していきたいと思います。

なごみ薬局はポリファーマシーの問題に取り組んでいます

ポリファーマシー対策には、薬を削除する他にも、「服用タイミングをまとめる」「服用回数の少ない薬に切り替える」「合剤を検討する」などの方法があります。

これからも薬の専門家として、ポリファーマシーの問題に取り組んでいきたいと思います。

参考)

「あなたのくすり、いくつ飲んでいますか?」

https://www.rad-ar.or.jp/knowledge/post?slug=polypharmacy

「どうしてる?ポリファーマシー対策」

https://pharmacist.m3.com/column/summary/1542?promotionCode=op_pcolumn_1473

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処方箋の備考欄に「訪問指示」と書くだけです

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です😊

今回は、病院・クリニックからよくある質問についてお答えします。

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訪問指示は、処方箋の備考欄に「訪問指示」と書くだけです

最近は薬局から病院に「今後、〇〇さんの居宅訪問をしたいのですがよろしいですか?」とお電話させていただくことも多いのですが、

その時に「良いですよ。こちらで何かやることがありますか?」「何か書類が必要ですか?」などと質問を受けることが多いです。

結論から申し上げますと、

処方箋の備考欄に「訪問指示」と書くだけです!

薬局は医師の指示なしに訪問しても、訪問の点数(居宅療養管理指導費)を算定することができません。

医師の指示に基づき、訪問計画をし、薬学的な管理及び指導を行い、医師やケアマネに情報提供する。

これをもれなく行うことで、初めて算定が可能となります。

病院から「訪問薬剤管理指導依頼」の書面、「診療レポート」「情報提供書」等の情報提供があればなおありがたいのですが、

なくても薬局の訪問は可能です。

処方箋の備考欄に「訪問指示」と記載

ご協力いただけると幸いです🙇‍♀️

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ヒアルロン酸ナトリウムPF点眼液0.1%「日点」使ってみた

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です😊

今回は、薬局に在庫していたヒアルロン酸ナトリウムPF点眼液0.1%「日点」が期限切れとなり、

実際に開封して使用感を確かめる機会がありましたので、その使い心地についてレポートしたいと思います。

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「PF」って何?

PFとは「防腐剤無添加」の意味。

Preservative Freeの頭文字から取っています。

パッケージにも「防腐剤無添加」の文字がありますね。

この薬品以外にも、ロートニッテンの薬には「〇〇PF点眼」という薬があります。

他の目薬との違い、フィルターが入っている

通常、目薬には二次汚染防止の目的で防腐剤が入っています。

しかし、防腐剤アレルギーだったり、コンタクトの上からの点眼という点から、防腐剤が入っていない方が良いという場面も。

ヒアルロン酸ナトリウムPF点眼液0.1%「日点」では、ノズルの内側にフィルターを取りつけることで、防腐剤無添加でありながら開封後の微生物汚染を防いでいます。

実際に開けてみた

初めて蓋を開けて中身を見ました。

上部の青い部分がフィルター。

※このフィルターは開けずにこのまま使います。

押してみた

「PFの目薬はフィルター部分があるから、通常の目薬よりも押し心地が固い」と知識では知っていましたが、どれくらい違うのか試してみました。

通常の目薬では、両脇を軽く押すだけですぐに数滴薬液が落ちますが、

PFの目薬では軽く押しただけでは出ませんでした。

かなり強めにギュッと押さえ、それでも薬液が出るまでには、3秒ほどかかりました。(3号調べ)

目薬1滴の量も、通常の目薬よりもやや少なめに感じました。

感想

実際に使ってみて、「思いの外、固い」「これは握力のないお年寄りは難しいかも?!」と思いました。

使い方が特殊な薬は、患者さんにお渡しする前に、できるだけデモ器でも良いので一度使ってみたいですね。

今後の服薬指導に活かしたいと思います!

参考)ロートニッテン 

https://www.rohto-nitten.co.jp/medical/documents/pf/

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他職種連携システム(MCS)を活用しています💻

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です

先日なごみ薬局は他職種連携システムのメディカルケアステーション(MCS)参加薬局です!という話を書きましたが、

最近も日々便利に活用していますので、その活用例をご紹介します。

(↑前回の記事はこちらです)

薬を置いた場所の写真での情報共有

認知症や寝たきりの症状が進んだ患者さんでは、1人の患者さんに多くの医療関係者・介護関係者が関わります。

他職種連携システムを利用すると、お薬の場所も文字情報だけではなく写真で共有できます。

どなたが見てもわかりやすく、安心できるなと思いました。

衛生材料(ガーゼ、包帯など)の購入希望に関しての相談・情報共有ができる

病院から患者さんや患者さん家族へ衛生材料の購入指示があった場合、スムーズに購入まで進むことができます。

今までなら、病院から患者さんに「今後このガーゼと包帯を使うので、用意しておいてください」のように指示があった場合、

患者さんやご家族自らドラッグストアなどに探しにいかなければなりませんでした。

種類も多く、どの商品を買ったら良いか、迷う場面もあったかと思います。

他職種連携システムを利用すると、病院・薬局・患者さん家族間で直接やりとりができます!

なので、病院と薬局間で、直接必要な商品や品番を確認することができます。

その後、患者さん家族に納期や値段をお伝えし、お届けという流れで提供できますので、

患者さんや患者さん家族が探すストレスなく、商品提供までがスムーズに行えます。

なごみ薬局にも衛生材料の取り扱いがございます。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

その他、細かな情報共有に使っています

診察の時のご様子や、今後の施設入居予定、ご本人やご家族の気持ちの変化(「最後はホスピスでと考えていたが、やはり家で過ごしたいと気持ちが変わった」など)など

ケアマネさんや他の医療関係者・介護関係者からの情報共有がありがたいです。

何度もご本人やご家族に同じ話をしていただかずに情報共有ができること、大変助かっております。

逆に薬局からも、訪問時の状況、残薬の報告など、他職種の皆さんに知っていただけると良いかなと思う情報を共有させていただいております。

なごみ薬局は他職種との連携・情報共有を大切に考えています

この半年、在宅医療チームで働いてきて、病院や訪問看護、ケアマネさん、ヘルパーさん、ほか他職種の皆さんに助けられる場面がたくさんありました。

初めての人に会うのに抵抗がある患者さん、以前から患者さんと関わっている訪問看護の方が一緒に策を考えてくれた…

患者さんの要望に応えきれない時に、ケアマネさんに相談に乗っていただけた…

医師や看護師から、往診時の状況や処方意図について共有してもらえた…

本当に感謝です。

薬局からも他職種の皆さんへタイムリーに情報を発信・共有していき、

安心して頼める薬局、今度は皆さんが困った時に、頼っていただける薬局でありたいと考えております。

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