SDGs

 SDGsという言葉を耳にしたり、目にしたりしたことはありますか?

「SDGs(エスディージーズ、Sustainable Development Goals):持続可能な開発目標」、2016~2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標のことです。

前身にMDGs(ミレニアム開発目標、主に後発開発途上国を対象、8ゴール・21ターゲット)があり、2015年の達成期限を経て、SDGs(先進国を含む全ての国や地域を対象)が誕生しました。

「No one will be left behind=誰も置き去りにしない」という理念を掲げており、17ゴール・169ターゲットあります。

今年のことでいえば、レジ袋有料化が「14:海の豊かさを守ろう」や「12:つくる責任、つかう責任」に関わっています。

使い捨てプラスチック製レジ袋等のプラスチックゴミ海洋投棄により、分解されないプラスチックによる海洋生物への被害、それに起因する漁獲量低下等が問題となり、「使い捨てプラスチック製レジ袋は極力使わず、マイバッグを持参しましょう」、「使い捨てレジ袋を使うなら、バイオマスプラスチックの配合率が25%以上である、バイオマスプラマークが付けられたものにしましょう」という動きです。

レジ袋の一件に限らず、今までにも環境や人権に配慮した各企業の動きはあったものの、「社会をよくするためのボランティアや寄付」「信頼を得るための慈善活動」という形が多かったところ、SDGsでは、「自社の得意分野を世界のために活かす」「ビジネスを用いて社会をよくしよう」という、社会課題を解決しつつ ビジネスとしても成り立つものであることが特徴的です。

自分達人間がこのまま地球に住み続けるには・生き続けるには、更には自分達の子孫も生活していくためには、今1人1人が関心を持つべき内容だと感じます。

とはいえ、「全世界的に」「誰も置き去りにしない」となると何だか大それたことで、一個人が今日からできることなんてないのでは?とも思ってしまうところですが、まずは書籍で事例を読んだり、同業他社のSDGsに関する情報を調べたりして、なごみ薬局なりにSDGsに関して取り組んでいることを考えてみました。

万人受けするものは困難なため、「今まで置き去りにされ易い条件だった方々をサポートするツール」という点で該当としました。

3回に分けて紹介しようと思いますので、まず本日は1回目、2点ピックアップ。

<栄養相談> 3:すべての人に健康と福祉を

管理栄養士(現在3名在籍)による栄養相談を開始。

「薬物治療の前にまず生活改善(食事療法を含む)」という疾患もありますし、「既に薬物治療中で今更だけれど、相乗効果を狙って食事を見直したい」、「お薬が処方されているわけではないから薬局には入りづらい…でも健康面は気になる、まずは食事を見直したい」等、町の健康ステーションとしての役割を担います。

これからは病気の治療だけでなく、病気の予防の時代です!

<Medical Pay(メディカル ペイ)> 3:すべての人に健康と福祉を

https://medical-pay.jp

例えば「仕事の昼休み中に受診、退勤後薬局に行けるのが閉店ギリギリの時間なので、お薬を受け取ってすぐに帰宅したい!」「遠方の大学病院を定期受診、門前薬局は待ち時間が長いので、これから移動し、家の近くの薬局でいつものお薬を受け取りたい」「小児科を受診、粉やシロップで待ち時間が長くなると子供がぐずって大変なので、一度帰宅してから、買い物ついでに薬局に受け取りに行きたい」という方達に、処方箋を画像で受付しておき、来局時は待ち時間なしで説明・お渡しする、処方箋送信・決済・お薬手帳機能付きアプリ。

薬剤在庫検索も可能。今薬局内でどの作業段階なのかが患者側も把握できたり、保険証の確認も事前に行うことができたりと、コロナ禍下で薬局での滞在時間を極力短くしたい現代に利用価値の高いアプリ。

LINE、メール、FAX等での受付も行っており、それら従来のツールで事足りるという方も多いですが、より機能が充実しているのがMedical Payです。

なごみ薬局SDGsについての連載、2回目です。

本日は5点ご紹介します。

<おむつ交換台の設置(本店トイレ、上高田店共用トイレ)、子ども向けの服薬補助商品等の販売> 3:すべての人に健康と福祉を

<重複服用薬チェックや残薬管理で不要な薬剤服用を防止> 

3:すべての人に健康と福祉を

・薬局としては行って当然の仕事ではありますが、残薬調整による薬剤カットは患者さん本人のお会計時のメリットだけではありません。

例えば3割負担の方であれば、7割は保険から支払われており、残薬調整により薬剤の処方量が減れば、保険から支払われる金額も減ります。

医療費増大による保険制度破綻が懸念されている現代において、残薬調整は塵も積もれば…で、保険制度破綻の回避につながります。

つまりは自分達が将来・更にはその子孫達が健康に暮らせる世の中である(=保険制度の維持)ために必要なことです。

<自転車での外まわり、クールビズ> 13:気候変動に具体的な対策を

・車通勤なし

・社用車はハイブリッド車(ガソリンのみではない)

・在宅業務、配達等は極力車ではなく自転車を使用

・クールビズ(ノーネクタイ、半袖白衣)対応により、(医薬品管理上問題のない程度で)クーラーの設定温度を下げ過ぎないよう努めている。

<アイケアユーCaféの開催、オレンジバルーンフェスタへの参加> 

3:すべての人に健康と福祉を

・アイケアユーCafé:不定期で開催している、社外の医療関係者も、一般の方もご参加いただけるワークショップ。

https://nagomipharmacy.co.jp/1455/ など

・オレンジバルーンフェスタ:

https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/dept/401700/d026242.html

<レジ袋> 12:つくる責任 つかう責任、14:海の豊かさを守ろう

・薬局内で来店待ち患者のお薬を保管しておく際や、施設へお届けする栄養剤をまとめておく際に、植物由来原料を50%使用したバイオマスプラマーク、バイオマスマーク認定レジ袋を使用している。

なごみ薬局SDGsについての連載、3回目です。

本日は薬局に勤務する側について、職場環境という観点から4点ご紹介します。

<育児中時短就労の充実> 5:ジェンダー平等を実現しよう

・子供が小学校6年生まで、8時間フルタイムに対し6時間の時短勤務が可能。

日本ではまだまだ子育ては女性に負担がかかりやすいため、子育てしながら正社員で勤務できる体制は魅力的。

正社員の時短勤務は子供が就学前までとする薬局が多いようですが、小学校低学年の子供がいる家庭で「母親が 早くても18時退勤」は、実際には周りの手厚いフォローがないと厳しいという意見を多く聞きます。

<女性が活躍する職場>  5:ジェンダー平等を実現しよう

・女性が約9割

・管理薬剤師4人中2人が女性

・経営幹部3人中1人が女性

・男性スタッフも子供の体調不良時に有休対応をしている。

※元々保険調剤薬局は女性スタッフが多い職場であり、その割には当局における 管理薬剤師や幹部に占める女性の割合は高くはないかもしれません(データは2020.11月現在のもの)が、管理薬剤師や幹部中に女性が0ではなく、1/3~1/2を占めているという点で載せました。

<障害者雇用> 10:人や国の不平等をなくそう

・障碍者雇用実績あり。

<KPIに沿った月間の目標管理、半期目標> 8:働きがいも 経済成長も

・準社員以上は月目標を、正社員は半期目標も立てることで、目標をもち それを計画的に進めることで、個人の成長が期待できる。

また、目標をKPI(重要業績評価指標)に沿ったものに設定することで、個人の成長が会社の成長に直結し、経済成長につながる。

働きがいは社内で定期的に実施しているアンケートでも比較的高評価。

(5点満点中3.8点、2020.8)