iPadで誰も取り残さない医療を実現する。

私は中野で在宅医療を始めた頃、訪問したときにこたつで倒れているおばあさんに遭遇したことがあり、救急車を手配した経験があります。車が到着するまで苦しんでいる方と話しながら私のやるべきことは何なんだろう?と本気で考えました。

孤独に亡くなられる方が多く、このままで良いのか。この社会問題に向き合う薬局経営はどのようなものなのか。解決するにはテクノロジーを使って少しでも生産性を上げ、患者様を支える医療従事者にそのための余力がなければなりません。良い会社にすることで、良い社員の定着を図り、このようなおばあさんのような不幸を一ミリでもいいから改善できないかと思ったのがキッカケで、社内のあらゆることを自動化してきました。

結論

iPadで距離と時間を超越することで生産性を改善

・距離は店舗間の距離、店舗内での距離、人と人との距離です。FacetimeやZoomなどの遠隔コミュニケーションツールを使い、服薬指導や会議など今までできなかったことが可能になりました。店内でもスキャン画像によるデータ共有によりすべての写真や動画がiPadで共有され距離を移動することを省けるようになりました。

・時間は考える時間、計算する時間、探す時間をiPadで徹底的に削除しました。例えば、QRコードやGS-1コード、または独自のバーコードを作成して医薬品情報や保管場所、必要書類を探す時間を削減しました。見える化やデータベースを活用した入力提案で考える時間を削減、在庫の最適化するための計算も自動化させました。

iPadやMacを投資する費用対効果は、作業による人件費削減を考えると極めて大きく、さらに働き方が変わることで社員の定着が進みました。病気や障害を持った方が社会で共存するために薬局ができることを最大限引き出すためには社員が意志を持ってやるべきことをやり続ける環境が必要です。医療機関でのテクノロジー活用をおすすめします。

入庫の自動化

なごみ薬局は、医薬品が2500品目以上ありその保管場所にはすべてインデックスが貼られています。場所を調べるのに、iPadで毎朝入庫した医薬品(30〜60品目)のバーコードを一気に読み込み、保管場所リストを自動作成して素早く入庫してしまいます。

不足薬の対応

令和6年現在、出荷調整による医薬品欠品は全国的に大問題になっています。
私達の薬局では不足が出た場合(鎮咳薬が1日10件以上が不足することも!)、iPadを使ってメモを残し、写真を取って記録を残しています。また、不足薬が入荷したときの処理も、バーコードを読み取るだけで情報が検索されるため、一瞬で準備と対応ができます。意外と便利なのが、Airプリントで店内のすべてのiPadから帳票の印刷が可能なことです。並行して作業することで待ち時間を短縮できます。

POSレジの導入

iPadをPOSレジとして使用しています。カード決済、電子マネーに対応しています。便利なのは、日計処理や経理の作業がほぼ自動化されることです。リアルタイムで入金処理がクラウドに連携されており、勘定科目も他社のAIが仕分けてくれるようにしています。雑貨OTCの在庫管理や値段設定を写真付きで行うことでどんな社員も入社後すぐにカウンターに立つことができます。全店舗のデータを本部から遠隔で操作できるのもよいです。なんとアプリは無料です、カード決済手数料も他社より安いスクエアは最高です。

添付文章はiPadで閲覧します。

薬剤師が業務で調べる時に使う「添付文書」はペーパレス化のため、現在医薬品についていません。薬や箱に付いているバーコードを読み取ることで、一瞬で表示されるアプリ(添付文書ナビ)をMDMサーバーを使ってすべてのiPadへ遠隔インストールしています。
iPadで読み取ることで検索時間を短縮しています。

社員教育にもiPadを活用

動画付きの手順書をすべてのiPadにMDMで配布しています。内容に更新がかかるたびにすべてのiPadが自動的に上書き配布されます。新入社員はiPadで必要なキーワードを検索して眼の前の課題を解決することができます。

不動在庫は機械学習でインターネットに出品します。

毎月30〜50万円もの期限切れデッドストック(不動在庫)を薬局は廃棄しています。私達は、期限切迫を6ヶ月として検索をかけ、お薬マーケットにiPadを使って出品しています。GS-1コードを撮るだけで、医薬品名、メーカー名、使用期限、Lot、単位、薬価、薬価コードなどが自動的に入力され、個数を入れて出品ボタンを押すだけです。他の薬局のデッドストックを安く買うこともできます。

在宅医療の報告書やスケジュール管理

居宅療養管理指導のデジタル化を極めて効率的にすることで、訪問前の準備、訪問中の記録、訪問後の報告、など1訪問ユニットの生産性が上げています。訪問する薬剤師以外も調剤しやすいよう社内連絡を密に取る仕組みをiPadで構築しています。今日何をやるべきか、文字よりも写真で確認するほうが早い場合もありiPadなしで訪問業務は考えられません。
新規契約書も担当薬剤師、店舗に合わせて自動的に作成印刷されます。施設の往診時や居宅訪問もiPadであれば携帯して持ち運べますが、なごみ薬局ではiPhoneでこれらの情報を外でも確認できるようになっています。

Facetimeによる管理薬剤師会議や社内勉強会、オンライン服薬指導

なごみ薬局はFacetimeなどのツールを使い、オンライン服薬指導に対応しています。コロナ患者さんと非接触で薬を渡すことが可能になっています。また、必要に応じて店舗間でFacetimeを繋ぎっぱなしにしています。新人医療事務員が一人で判断することなく店舗をまたいでいつでも質問できる状況を作り出しています。まるで会社が一つのチームになり、普段会えない仲間と仕事ができ、働き方が変わります。
カメラ(Arlo)を店舗天井に設置することで投薬する状況を動画で記録しています。薬を渡したかどうか?後日問い合わせがあった時にビデオ確認することができます。

まとめ

最適在庫量の自動算出、シフト作成、人時生産性算出、店舗ヘルプ移動判断、レジ日計処理、他にもきりがないほど自動化しているため、少ない人員になってしまった時でもなんとか乗り越えて来ることができました。iPadは使い方次第で極めて高い費用対効果があり、誰でもはじめから使えるため教育コストが低いこと、なかなか壊れないため資産価値があります。
私達が本来するべき、心から元気にする医療をすべての人に届けるためにiPadを活用しています。

日本の課題を解決する薬局

みなさん、フードロスという言葉をご存知でしょうか?フードロスとは、まだ食べられるのに廃棄される食品のことです。 日本では、まだ食べられるのに廃棄される食品、いわゆる「フードロス」は523万トン(※)。 これは、世界中で飢餓に苦しむ人々に向けた世界の食料支援量(2021年で年間約440万トン)の1.2倍に相当します。※農林水産省及び環境省「令和3年度推計」

同様に、使用期限が過ぎてしまい、使えたはずの薬が毎月多くの薬局で捨てられています。なごみ薬局でも毎月10万円から多くて50万円もの薬を廃棄しなければならないこともあります。患者さんの様態が回復したり、薬局に来られなくなると医薬品が不動在庫になってしまい、時間が経つと廃棄されます。

私たちはこれを機械学習(マシンラーニング)を使ったアプリを開発し、登録作業時間を大幅に短縮することで解決を試みています。どこか他の地域の薬局では使われるかもしれない医薬品をインターネットを通じて再利用してもらう仕組みです。まだ参加薬局自体が少ないのですが私たちの店舗間では大変便利に使用できています。

特徴は、医薬品のGS-1コードを読み取ると出品に必要な情報である医薬品名、Lot、使用期限、医薬品コード、単位、価格が自動入力されます。写真を撮って、出品ボタンを押すだけで廃棄する期限切迫品を他店に見てもらえるようになります。

廃棄コストを限りなくゼロにすることで、地域医療を持続可能な経営状態に常に保ちます。また他店から安く購入することで、薬局の利益につながります。水と同じように、薬は命のライフライン。途切らせないために必要不可欠なテクノロジーです。

医療費削減は日本の課題。環境問題にもつながりかねないこの課題を小さな薬局同士がつながればきっと解決し次世代により良い社会を残せるのではないでしょうか。

メディカルペイのお薬マーケットで出品しています。ご興味のある方はこちらから。

https://medical-pay.jp/pharmacies

サ高住や老人福祉施設、特別養護老人ホームで薬の勉強会

なごみ薬局では、いつもお世話になっている特別養護老人ホームなどで薬の勉強会を介護士、看護師、現場スタッフ向けに無料で定期的に行っています。

私達が作った薬は納品するだけでは効果が最大限に発揮されません。適正使用することで治療効果の最大化、ひいては医療費の削減につながります。

十年以上、現場で服薬指導をしていると患者さんの困り事や疑問に思うポイント、間違えやすい使い方が蓄積されてきます。また、新しい薬についてや高齢者の身体的特徴、副作用で気をつけるポイント、間違って服用した時、飲み忘れたときの対応など現場でよくあるシーンを中心にお話させていただいております。

また、こちらも現場でどのように管理され口の中へ入っていくのか?介護士さんや看護師さんとコミュニケーションをとることで施設にあわせて業務改善に活かしています。

今回は、認知症の患者さんで薬だとわかると飲んでくれない、騙してでも飲ませたほうがいいのか?や、食事の前の薬を食後に服用させてしまってもいいのか?溶かしたり割って飲ませていいのか?などたくさんの質問をいただきました。

医療倫理的な問題は、答えがなくその場で対話を通して話し合いが始まり、施設にチームができている感じもしました。こちらもとても勉強になりました。

なごみ薬局では施設向けに勉強会を開いています。
よかったら依頼してみませんか?!薬の配達も7月からは最新のロボット調剤+AI鑑査で納品いたします。ぜひご用命ください!

03-6454-0595まで。

食事でのフレイル予防

今回は食事でのフレイル予防についてです。

中年期では太り過ぎに注意することが重要ですが、フレイル予防をする上では、やせすぎや栄養不足を見落とさないようにすることが大切です😊

低栄養の予防のために、日々の食事でごはん、パン、麺類などの「主食」、肉、魚、卵、大豆製品などを使ったメインのおかずの「主菜」、野菜、きのこ、海藻などを使った小鉢や小皿料理の「副菜」を毎食摂るようにして、沢山の食材を食べるよう心がけましょう❗️❗️

高齢者を対象にした調査結果から、多様な食品を摂取しているほど、筋肉量や体力の低下を予防できる可能性があることが示されています。

また、高齢期はたんぱく質の摂取量が不足しがちなため、肉、魚、卵、大豆製品からたんぱく質をしっかり摂るようにしましょう🥩🐟

料理をするのが大変な場合は、市販の惣菜や缶詰、レトルト食品を活用してみるのも良いです🥫

また、バランスの整った配色弁当であれば、主食、主菜、副菜を手軽に組み合わせることもできます🍱

さらに、噛み応えのある食品を食べて、食べる力を維持したり、

家族や友人と共食をして食事を楽しく過ごしたりするのもおすすめです😊

なごみ薬局には管理栄養士が在籍しております👀

お近くの中野区、杉並区にお住まいの方はもちろん、遠くにお住まいの方も栄養相談を受け付けています。

「栄養相談に興味がある」「栄養相談をしたい」など店舗のスタッフまたは、お電話やLINE等で、いつでもお気軽にお声がけ下さい😉

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ChatGTPを薬局業務に取り入れられないか考えてみました。

ChatGTPを薬局業務に取り入れられないか考えてみました。

Googleで検索して答えにたどり着くには一定の知識や教育が必要になりますが、ChatGTPはその前提がなくても答えをダイレクトに得られる可能性があります。

でも、2023年の段階では、幸いかなりズレていて、医療情報はまだまだ薬剤師の対面サービスが必要そうです。GTP4がさらに開発中ですし、どんどん返答精度は上がっていくことは間違いなさそう。。

その時、どのような人が求められるのか、会社でどのような社員教育をしていくべきか。AIにできないことは具体的に何か?どのような問を立てればよいか。よく考えていかなければなりません。→と、いうことをChatGTPにいれたら、答えを教えてくれました。。

調剤薬局でもどんどん活用されていくことでしょう。

【読書感想文】仕事が速い人は、「これ」しかやらない

ラクして速く成果を出す「7つの原則」

著書 : 石川 和男

▷ 読もうと思ったきっかけ

最近本店の業務が日々溜まることが多く、仕事を速く終わらせる秘訣がないか知りたかったため。

▷ 印象に残った内容

● 仕事が速い人が身につけている3つの能力

・自分が注力する仕事処理する能力

・人や物に任せるべき仕事を上手く任せられる能力

・自分が注力する仕事とそうでない仕事を適切に見分ける能力

この中から特に重要な7つの原則がある。

① 期限を決める

期限を決めれば、それまでに仕事を終わらせようとする行動力が生まれるため。

② 5秒ルールと作業興奮を利用する

アメリカのテレビ司会者、メル・ロビンス氏が提唱している5秒ルール

「何かをやる必要があると思った時、5秒以上考えてしまうと、やらなくてもいい理由を考えはじめる」

心理学者のクレペリンが発見したと言われる作業興奮

「作業をやる事で脳が興奮し、その作業をやり続けたくなる」

→ とりあえず5秒以内に、少しでも、作業を始めてみること

③ 動きながら試す

動いてみないと本当に大切なポイントは分からない。

考えなしに行き当たりばったり行動するのではなく、仮説を立てて検証しながら動く。

仮説→行動→情報収集

④ やっかいな仕事こそ細分化する

難易度が高い、やりたくない仕事はつい後回しになってしまう。

そういう仕事こそ「細分化」をして、難易度を高いから低いに切り替えてこなしていく。

⑤ 任せるコツを押さえる

任せること=他人の時間を買うこと

win-winの関係(任せた相手にも正当な報酬と成果があること)が成立していれば、上司部下関係なく、任せることができる。

⑥ 費用対効果は時給で考えると、損か得か分かりやすい

金額や時間といった数字的側面だけではなく、その変化がもたらす感情や満足度といった気持ちの側面も考慮に入れる必要がある。

時給で考えると、その社員に任せる仕事か、外部に発注した方がいい仕事か答えが見えてきやすい。

⑦ 「やらないこと」を見つける

現代経営学の父、P・ドラッカー「必要のない仕事をやめれば生産性が上がる」

ただ最初から無駄だと思って行動していない

→無駄だということを気づけないから続けている

気づくためには…

・転職者の意見に耳を傾ける

社内にいながらその枠にとらわれない、良い点も悪い点も見えやすい

・新入社員の話を否定しないで聞く

社内の枠にとらわれない、新人ならでは

・外部の知見と照らし合わせる

ビジネス書、セミナー、異業種交流会など

● 事務作業、個人タスクが速くなるコツ

・やることノートをつける

・やることを付箋紙に書くことはNG

→ 付箋紙が気になり目の前のやることに集中できない、見慣れてしまう、記録が一切残らない、期限が分かりづらい

・自分との約束をスケジュールに入れる

・数字を使ってコミュニケーションをとる

→ あと何分で終わる、何分あれば仕事が終わる

● ホーソン実験

メンバーや部下の仕事の効率をいかにして上げるか?

→ 環境の変化ではなく、内なる感情の変化によって作業能率が上がった

経営陣や管理職が現場を訪問する回数を増やし、「あなたのことを気にかけていますよ」というメッセージが伝わった結果、作業能率が上がった

(単に訪問するのではなく、現場の状況や進み具合で心配なことや困ったことはないかの聞き取りを行った)

● チームの仕事を速くする方法

・探し物を探す時間をなくす

物やパソコンのファイルを探すために費やしている時間…年間150時間!(大塚商会調べ)

1日8時間労働で換算すると、年18日以上!

→ 物を減らす

→ この人決めて、みんなで一斉に整理整頓する

● やる気を引き出す4つの条件

目標しか持っていないと、いつかは…の前置きが入りなかなか行動に移せなかったり、三日坊主で終わってしまう。

→ 「目的」を、具体的な「期限」と「数字」であらわした「目標」を決める

会社や仕事でも同じく。この4つをメンバーで共有していると、何かが起こった時それが判断基準になる。

● 仕事が速いチームになるためには

チーム全体でPDCAをまわす

P(plan、計画): 朝のミーティング

何を何時までに行う予定か発表

D(do、実行): 仕事を行う

仕事スタート

C(check、検証): 仕事内容を検証する

決まった時刻にもう一度ミーティング

仕事の進み具合や段取りを検証

A(action、改善): 改善して次の日に活かす

検証と改善は一緒に行う

なぜ予定通りに進まなかったのか?どうすれば明日な予定通りに進むのか?

▷ 感想

本に記載のある、仕事が速くなるコツは日々の業務やプライベートにも応用できる内容があると思った。

探し物をなくす項目では、文房具はもちろん、調剤時にも応用できると考えられる。

本店ではロボピックとリトリアに充填しやすいように、同じ薬剤だが規格が異なるものは離れた棚に入っている。

いまはロボピックがなくなったため、同薬剤異規格の薬品は同じ棚に入れて探す時間を減らせるのでは?と思った。

最近では在宅件数も増え、在宅ファイルが入れてある棚が溢れかえっており該当する患者さんのファイルを探すのも一苦労する時がある。

(入りきらないファイルはfax機の下に別で入れているため)

仕舞う場所を工夫すれば、見やすく探しやすくなるはず。

なごみで取り入れている朝会、夕会(本店の場合)はPDCAをまわすのに役に立つ時間だと思う。夕会は昼休憩をまわしてから始めるため忘れがちになったり、忙しくて出来ないことがよくあるが、残りの時間でどの仕事を終えなければいけないのか、誰が担当すれば今日中に終わるのかを明確にできるのでは?と思った。

改善していくには時間がかかるが、より働きやすく、仕事を速く行うために少しでも取り入れたいと思う。

「育ちがいい人」だけが知っていること

【読書感想文】

諏内えみ 著

●読んだ理由

以前より「育ちの良さ」を感じる振る舞いができる人は素敵だと感じており、この本を見つけた際に興味が湧いたため。

●内容紹介(業務に活かせそうな箇所の一部抜粋)

・「育ちの良さ」は一部の選ばれた人だけが持つものではなく、マナー以前のちょっとした所作や言葉遣いを知っているかいないかだけのこと。

・ご挨拶は、いったん立ち止まって

わずかな時間でも、相手の顔をしっかり見て、ご挨拶をする。今、目の前にいる方を大切にしているという気持ちが伝わる。

・受け渡しは、いつ何時でも両手で

両手で渡すのが無理な体勢の時も、届かないまでも片手を添えるような仕草によって、相手や品物を大切に思う気持ちが伝わる。

・若者言葉、流行り言葉を使わない

普段使っている言葉は、大事な場面でもつい出てしまう。言葉遣いで、育ちや人間性をはかられてしまうこともあると、心に留めておくこと。日常の会話でも美しい言葉を選びたいところ。

・「すみません」は使わない

謝罪や依頼、感謝など、便利ではあるが、どんな意味にもとれる曖昧な言葉。相手に気持ちが伝わりにくく、丁寧さに欠ける印象。

感謝なら「ありがとうございます」、依頼なら「お願いします」、謝罪なら「申し訳ありません」など、的確に気持ちを表現する言葉を。

・素敵な女性は「大丈夫?」より「大丈夫よ」

同じ「大丈夫」でも「大丈夫!?」とあわてて問いかけるのではなく、「大丈夫」と相手を安心させるような落ち着いたニュアンスで。ハプニング時に、なるべく相手に恥ずかしい思いをさせないようにという心配りが大切。

●感想

・「育ちが良い」所作や話し方、ふるまい方について、所々にエピソードを交えながら、簡単な言葉で紹介されているので、あまり読書をしない私でも手に取りやすかった。

・当たり前のように感じることでも「本当にできているのか?」を振り返るきっかけになった。

・業務にあまり関係ないため、内容紹介での記載は省略したが「季節の行事を愉しむ」「暦に敏感になる」「季節感を大切にした装いができる」等、日々の暮らしを大事にすることを意識した項目が多いと感じた。

・心の余裕と周りへの配慮を大切に、毎日を丁寧に生きることは、心の豊かな素敵な人になるための第一歩だと学んだ。

・すぐに全てを実践するのは困難だが、頭の片隅に留めておき、気付いた時に意識を向けてみることで、少しずつでも良い方向へ成長していきたいと感じた。