訪問薬剤師は何をしているの?【訪問後編】

こんにちは。中野区のなごみ薬局在宅医療チーム・訪問薬剤師の3号です😊

今日は、訪問薬剤師が訪問の後、実際にどんなことをしているのか?について書いてみたいと思います。

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残薬の整理

患者さん宅から残薬を回収してきた場合、その数を数え、整理します。

一包化した薬をばらして次回使えるようにしたり、

居宅訪問が始まる以前から残っていた薬を回収した場合には、今後使うものと使わないものとに仕分けします。

残薬の薬品名と数は、報告書に記載し、医師・ケアマネと共有します。

特に下剤や痛み止めなど「必要な時だけ飲む」薬は余りがちになることが多いです。

「〇〇は△△錠余りがありますのでは、次回の処方は不要かと思われます」と、クリニックに提案させていただくこともあります。

残薬報告例1
残薬報告例2

訪問薬剤管理指導報告書、薬学的管理指導計画書の作成、送付

医師、ケアマネに向けて訪問薬剤管理指導報告書(以下、報告書)を作成します。

報告書には、処方薬の服薬状況、残薬数、患者主訴、薬学的管理指導・説明のポイント、次回訪問日などを記載しています。

医師向けには月1回、来月の訪問予定日や重点項目を記載した薬学的管理指導計画書(以下、計画書)を作成しています。

作成した報告書・計画書は、FAX、メール、郵送、メディカルケアステーション(MCS)のような多職種連携ツールのうち、

医師、ケアマネがご都合の良い方法でお渡ししています。

訪問の合間にクリニックやケアマネのいる居宅介護支援事業所に立ち寄り、

患者さんの家でのご様子を報告がてら、手渡しさせていただくこともございます。

訪問薬剤管理指導報告書
薬学的管理指導計画書

処方箋原本との照らし合わせ

処方箋原本は、患者さん宅で受け取る場合と、1ヶ月分まとめてクリニックから郵送される場合があります。

クリニックから郵送される場合では、届いた処方箋原本と、訪問前にいただいた処方箋情報を照らし合わせします。

疑義照会をした処方箋については、変更前と変更後がわかるように、また電話で問い合わせた記録を残す必要があるため、

問い合わせ前の書式のまま送っていただけると幸いです。

医師、ケアマネへの連絡

通常は報告書での報告ですが、緊急と思われる場合には、医師、ケアマネに電話連絡させていただくこともございます。

今まで連絡したことのあるケースには、

・体調が悪いなど、患者さんのご様子がいつもと違った

・いつもと同じ訪問曜日時間なのに、患者さんが不在だった

・体調が悪いのでヘルパーさんの来る時間帯を早めることができないか?とご本人からご相談があった

などがあります。

飲み終わった薬のカラを確認し、廃棄する

「確実に飲んだか」の確認のために、お薬カレンダーに飲み終わったお薬のカラを残している患者さんもいらっしゃいます。

お薬のカラを見ることで、薬剤師も確実に服用されていることをチェックし、服用状況を医師にフィードバックいたします。

このような場合には、2枚のお薬カレンダーを使い、1枚は薬局でお薬をセットした状態でお持ちし、1枚は飲み終わったお薬カレンダーごと患者さん宅から回収する、という運用をすることもできます。

この工夫をすることで、薬剤師の患者さん宅での滞在時間・接触時間を減らすことに繋がり、お互いの感染対策にもなります。

疑義照会

患者さん宅に訪問して患者さんにお薬をお見せしたときに、「医師から聞いていた話と違うような?」「先生には言い忘れたのだが、湿布もほしかった」などと言われる場合もあります。

その場でクリニックにお電話する場合もありますが、クリニックの営業時間が終了している場合などには、

薬局に帰ってから疑義照会し、再度訪問させていただくこともございます。

なごみ薬局在宅医療チームでは、単に「お薬を届けて終わり」ではなく、

患者さんの不安を取り、納得してお薬を使っていただけるように、1人1人に寄り添っていければと考えています。

「身近な医療者」として、医師には直接聞けないような疑問も、なんでも気軽に聞いていただけると嬉しいです。

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なごみ薬局では薬剤師による居宅訪問を行っております。

ご依頼・お問合せは、お気軽にお電話でどうぞ。

03-6454-0595

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