調剤薬局薬剤師の新卒入社日記 ①

4月1日9時、社会人として記念すべき初出勤日でした。本店は中野駅から徒歩15分ほどの距離があるので、google mapを片手になんとかたどり着きました。午前中は別室で入社時における説明を受けたあと、お昼の休憩で一息。午後から実際に調剤室へ入り、薬剤師・事務員さんと一緒に医薬品の格納やピッキングをしました。本店では約2200種類の採用があり、1剤の居場所を探すのにとても一苦労でした。調剤棚の空き場所を見つけて薬学部5年の実習生2名が勉強していました。10週目あたりだったと思います。彼らの服薬指導がスムーズでびっくりしたことを覚えています。あまりにあたふたしている私を見兼ねたのか、彼らがよく格納棚を教えてくれました。10週も薬局にいると格納棚や先発品名と後発品名がだいたい一致するらしく、とても詳しいのです。私はその後も実習生に格納棚を聞いていました(笑)

残念ながら実習生はずっと薬局にいるわけではないので、ひとつずつ格納棚を覚えていかなければなりません。そんな私にいつも教えてくれる相棒が初めてできました。「Nagomi INDEX」です。医薬品の頭3文字程度入力すると薬局内の格納棚を検索することができる社内用アプリです。薬局内にあるMACやiPadにダウンロードされ、必要時に都度アプリを立ち上げて使用します。新規薬を採用した場合は新しい欄を設け、医薬品名と格納棚を記録します。棚を変更した際は誰でも簡便に上書きができ、常に最新の状態でを保てます。全店舗同じINDEXを使用しているので、他店舗での医薬品採用歴の有無を把握することに応用できます。
新卒・中途採用関係なく、新入社員は全員初日にNagomi INDEXの使い方を教わります。Apple製品特にiPhoneをお持ちの社員はアプリをダウンロードして自分のiPhoneで調べられます。

実はNagomi IDEXは弊社の社長が作成した初めてのアプリです。薬局開業当初、在庫管理やインデックスは紙で行っていたそうです。しかし紙で調べると時間がかかったり、更新時に都度印刷が必要でメンテナンスに時間が取られたりします。なるべく速く患者さんに薬を届けたいとの思いから電子版のインデックスを思いつき作成していきました。訪問在宅に力を入れるためにも、テクノロジーに強い薬局を目指しており、他の薬剤師や事務員でもアプリが作成できるよう、先を見越してFileMakerを採用しました。なごみ薬局では事務員さんや薬剤師が実際に簡単なアプリを作成し、在庫管理や白衣の管理を行なっています。ペーパーレスで管理しやすく、環境にも優しいかもしれません。

Naomi INDEXは使いこなせると調剤が速くなっていきます。当時の私はよしこれで患者さんを待たせなくて済むぞ!と張り切って調剤していました。しかし!場所は把握できても在庫錠数は箱を開けてのお楽しみです。錠数を数えたらあと1錠、あと1錠足りないのです。添付文書の間に挟まっていないか紙をバサバサ広げるのですが、やっぱりないのです。「ない」と思うとないので「ある」と思って再度箱をひっくり返しますが、やっぱりないのです。仕方なく患者さんへ在庫不足であることをお伝えし、暗いトーンで卸売業者へ電話発注しました。患者さんへ入荷予定日時をお伝えしました。これからどのような毎日がやってくるのかドキドキです。

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