2018.8.19 在宅医療講座

【勉強会参加報告】
昨日在宅の勉強会に参加しましたので、報告させていただきます。

2018.8.19 在宅医療講座
「多職種連携で薬剤師に期待されること〜薬学的な視点から患者を見ること、薬剤師の視点の臨床判断を磨こう〜」
講師:薬樹株式会社在宅グループ 山形和子先生(薬剤師・ケアマネ)

■在宅患者への最適かつ効率的で、安心・安全な薬物療法を提供するために、臨床判断において、以下の思考と行動のプロセスを身につけることが大切。
①疾病の知識・薬の知識(どんな治療法があるか、薬剤の特徴など)
②患者情報の整理(患者背景の要点をまとめる)
③薬学的判断(処方内容、患者情報、薬歴、介護者の理解度など様々な観点からの考察)
④服薬指導(服薬指導後のモニタリングも含めて)
⑤多職種への情報提供と共有(誰に、何を、どのように伝えるか)
この5つについてワークシートにまとめて判断していく。

■実際の2症例を元に上記のプロセスで判断していくグループワークを行いました。
 症例1:前立腺癌にてイクスタンジカプセルからザイティガへ切り替えとなったが、この変更に伴い服用薬剤が増え不安を訴えた事例
 症例2:褥瘡に対し、ゲーベンクリームとハイドロサイトADジェントルが処方された事例

■感想
 判断のプロセスは、誰しも日常的にある程度頭の中で行なっていることではあると思いますが、1症例ごとにじっくり考え文字に起こすことで、見えてくる新たな発見があることがわかりました。新規の在宅を始める際や問題点がある場合にはこういったプロセスを活用して、皆でグループワークをして問題解決を行うような症例検討の時間が取れたらなと思いました。

「薬剤師が活かすアロマセラピー」

【勉強会参加報告】

6/19 浅草薬剤師会による研修会「薬剤師が活かすアロマセラピー」

●第十七改正日本薬局方収載の精油(精油名、主成分、適用)

・ウイキョウ油(フェンネル):anethole

賦香料、配合剤(胃腸薬)の原料

・オレンジ油:d-limonene

賦香料(製剤用)

・ケイヒ油:cinnamaldehyde

賦香料(製剤用)、芳香健胃薬

・テレビン油:α/β-pinene

外用

・チョウジ油(クローブ):eugenol

局所麻酔・鎮痛・殺菌

・ハッカ油:menthol

芳香健胃薬・局所刺激剤(パップ剤)の製造原料

・ユーカリ油:1,8-cineole

賦香剤・うがい薬 去痰薬に添加

●嗅覚の特徴

・嗅神経細胞は終生絶え間なく再生を繰り返す

・効果的に刺激することで嗅神経細胞が再生される

・香りの刺激は海馬に伝わり 海馬や周囲の神経細胞の働きを活性化する

・香りを嗅ぐことで記憶が蘇る(プルースト効果)

●嗅覚とアルツハイマー型認知症(以下、AD)について、現在迄に報告されているもの

・ADにおいて嗅覚機能が低下する

・ADにおいて嗅覚障害が初期の段階で現れる

・嗅覚障害がある場合ADになるリスクは4倍

・ADでは左右の嗅覚に差が現れる

●認知症における非薬物療法において、刺激に焦点をあてたアプローチとしてアロマセラピーが、行動に焦点をあてたアプローチとして回想法がある。

→前述の「嗅覚の特徴」を考慮すると、例えばADの方やその予防をしたい方に、昔使用していたのと同じ化粧水や香水を使ってもらうことで嗅神経細胞が再生され、海馬や周囲の神経細胞の働きが活性化し、記憶が蘇ることが期待される。

プルースト効果の面では、知らない香りではなく、記憶と結びつく香りを提示すること。

●薬剤師によるアロマセラピーの活用

・嗅覚低下の早期発見(AD患者)

・嗅覚の識別テスト→何気ない会話の中で、相手を傷つけずにさりげなくチェックできる

・認知症予防の提案(※)

・BPSD(認知症における 行動・心理症状のこと→暴言や暴力、興奮、抑うつ、不眠、昼夜逆転、幻覚、妄想、せん妄、徘徊、もの取られ妄想、弄便、失禁など)対応(プルースト効果の活用)

・セルフメディケーションの提案

・コミュニケーションツール

※認知症予防の精油

①朝の精油:交感神経を刺激し脳を活性化

ローズマリー(カンファー):レモン=2:1

②夜の精油:副交感神経を刺激しリラックス

真性ラベンダー:オレンジスイート=2:1

●アロマクラフト提案時の注意

・効果は表示しない→雑貨である精油を用いた個人作成物であり、医薬品ではないため

・作成はご本人・家族→自分のために作り自己責任で使用することが前提であり、薬剤師か作成したものをあげてはいけない

・材料と容器の選定→視覚から入るのは大事だが、かわいいからといって安易に選択しないこと。ガラス製又は耐薬品性のプラスチック製(PE,PP)遮光容器を使用

・パッチテストを行う→例えばキク科アレルギーの方に禁忌の精油もある

●研修会の様子

病院の院内製剤(緩和ケア・口腔ケアとして、口臭予防咳嗽液)や、診療所内の製剤を参考にした鼻腔乾燥予防クリーム(使用により、度重なる耳鼻科通院がパッタリなくなった)のレシピ紹介もありました。

認知症予防の精油①②を実際に嗅ぎ分けてみたり、雑貨としての精油だけでなく局方品の精油も用いた消臭スプレーや乾燥肌対策のラベンダーローション(布団に入るたびに掻痒感を訴える老人の乾燥肌に重宝するそうです)を実際にその場で作成してみたりと、座学だけにとどまらず楽しい研修会でした。

●感想

外来患者に薬局内で、在宅患者に訪問時、アロマクラフトの提案ができ、かつ経過がよければ、例えば認知症の薬剤・抗アレルギー薬・睡眠薬・抗不安薬や、それら薬剤による副作用対策の薬剤も減薬・中止できる可能性があるため、より知識を深めつつ、実践できるようにしていきたいなと思いました。

サインバルタ(SSRI)勉強会

@H30.8.7勉強会(日本イーライリリー)

  • 患者に対する処方内容(薬剤名、用法・用量等)の確認

<効能効果>うつ病・うつ状態

<用法用量>1日1回朝食後40mg(維持量)

      1日20mgより開始し、1週間以上の間隔をあけて1日用量として20mgずつ増量する

      効果不十分な場合には1日60mgまで増量できる

      ※「少量から服用開始し、副作用等の様子を見ながら増量します」

      ※副作用の吐き気や眠気の影響を軽くするために夕に投与されるケースもある。今まで保険で切られたことはないとのこと。

      ※吐き気の副作用を軽くするためには食直後に飲むと良い。

      ※減薬していく時、最後は①隔日服用のパターン、②ジェイゾロフトに変えて中止するパターンもある。(メーカー推奨しているわけではない)

  • 原疾患の症状と類似した副作用(錐体外路症状、パーキンソン症候群等)や致死的副作用(悪性症候群、セロトニン症候群等)のモニタリング

<多い副作用>悪心、傾眠、めまい、頭痛

発現率は投与初期(2週間まで)に高い傾向あり。多くの場合はしばらくするとおさまる。

★副作用にびっくりして服用中止しないように、初回は予期される副作用を説明しておく。

  • 薬識が不足している患者及び患者家族への教育とアドヒアランス

離脱症状が現れることがあるので、自己判断で服用量を変更したり中止することのないように、継続的に飲むように伝える

抗うつ剤は一般的に「9ヶ月飲んで1年様子見る」 最低半年服用する

 SSRI・SNRIは効果が出るのに4週間かかると言われている

 臨床試験では2週間というデータもあり

(プラセボ効果か)数日で効果あるという人もおり、人による

  • 薬物の依存傾向を示す患者等に対して、治療開始時における適正な薬物療法に関する情報を提供 

サインバルタに関しては「依存の懸念は少ない」が、「やめづらい」薬ではあるとのこと(飲まないと症状が再発→やめられない)

→少しずつ減薬していく。最後は隔日やジェイゾロフトに変更することもある。

  • 自殺企図等による過量服用の危険性のある患者の把握と服用管理の徹底
  • 転倒に関する注意喚起
  • その他

併用禁忌:エフピー(セレギリン塩酸塩)

7〜17歳では有効性が確認できなかったとの報告あり

薬学生の実務実習開始!

昨日から薬学生の薬局実習が始まりました。

なごみ薬局本店では指導薬剤師の下、患者様に学生が服薬指導をすることがございます。ご協力のほど何卒よろしくお願いいたします。

なごみ薬局社員研修&納涼会2018

今日は、なごみ薬局社員研修&納涼会でした。
組織開発のプロ、島田さんとはグロービスで知り合ったのですが、介護施設と調剤薬局は共通問題を抱えているため、今回お願いいたしました。3時間にアンガーマネジメント、アサーション、アドラー心理学をぎゅっと詰め込んで、明日から使える共通言語が社内に根付きそうです。
内容は控えさせていただきますが、笑いあり涙ありスベらない島田さんありの大変密度の濃い時間でした。熱々の知のシャワー朝からありがとうございました!
そのあと歩いてロウリーズザプライムリブへ。日曜日で社員には大変申し訳ないのですが、別々の店舗の社員と顔を合わせる機会として年に1回だけ協力して家族同伴可能な食事会を開いています。娘のなぞなぞに答えられたら景品を用意しました。
美味しいお肉を食べて、パワーを蓄えて、また明日から頑張ります。
勉強会の最後にコミットした通り、自分のための会社ではなく、みんなのための会社にしていきます。

上高田クリニック⭐サイトリニューアル

お身体で心配なこと・お悩みごとがありましたら
お気軽にご相談ください

こちらから、お電話とインターネットで予約ができます!

近年、中野は都市開発が進み、たくさんの人が出入りする街に変貌しています。また、幅広い世代が住んでおりとても活気のある地域でもあります。 私自身、幼少から学生時代まで中野で育ちました。この愛着ある町で、医療を通して地域に貢献したいという思いで上高田に開業いたしました。 当院では、風邪や腹痛、体調不良などの症状から高血圧や高脂血症などの生活習慣病、さらには下肢静脈瘤の日帰り手術など幅広い診療に対応しております。 お身体のことで、心配なことやお悩みごとがありましたら、お気軽にご相談ください。

サービス担当者会議とは

【在宅課より】サービス担当者会議について

お疲れ様です。在宅患者さんへ提供する居宅サービスに関して、ケアマネージャー主導で患者さん、ご家族、その他関わっているメンバーを集め、サービス担当者会議が開かれることがあります。私も先日初めて参加したのですが、開催の経緯や内容について理解しきれていない部分があったため、まとめてみましたので共有させていただきます。
FAXや電話でしか連絡を取ったことのないケアマネージャーさんや、その他関わっている職種の方々、またご家族等と直接お会いしお話できる貴重な機会ですので、在宅を担当されている方々は、ケアマネージャーさんから開催のお知らせがあったら、ぜひ積極的に参加していただければと思います。シフトの調整が必要な場合にも、皆様ご協力いただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

※ ケアの質を高めるためにも、なごみ薬局ではサービス担当者会議を優先できるよう、みんなで協力していきましょう。

【サービス担当者会議とは】 H30.8.3

定義(指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準より)

介護支援専門員(ケアマネージャー)が居宅サービス計画の作成のために、利用者及びその家族の参加を基本としつつ、居宅サービス計画の原案に位置付けた指定居宅サービス等の担当者を召集して行う会議のこと。

目的

介護支援専門員は、サービス担当者会議の開催により、利用者の状況等に関する情報を担当者と共有するとともに、当該居宅サービス計画の原案の内容について、担当者から、専門的な見地からの意見を求めるものとする。

 

開催のタイミング

  • 居宅サービス計画原案を新規に作成した場合
  • 要介護認定を受けている利用者が要介護更新認定を受けた場合
  • 要介護認定を受けている利用者が要介護状態区分の変更申請する場合

以上3つの時点で、担当者会議等を行っていないとき、当該月から当該状態が解消されるに至った月の前月まで減算する。

ただし、やむを得ない理由がある場合については、担当者に対する照会等により意見を求めることができるものとする。

例)日程調整を行ったがサービス担当者の事由により出席が得られなかった場合、

居宅サービス計画の変更であって、利用者の状態に大きな変化がみられない 等、軽微な変更の場合等

 

会議の流れの例

①会議の趣旨説明

②参加者の自己紹介

③利用者及び家族より、利用者の病状や自宅での過ごし方の報告

④各事業所からの利用者の近況報告

⑤ケアプラン原案の説明→意見交換、問題点がないかの確認

 

(参考資料:居宅介護支援専門員業務の手引 改訂3版)

未来をつくるkaigoカフェの食支援の勉強会

昨日は高瀬 比左子さんの未来をつくるkaigoカフェの食支援の勉強会に行って参りました。来年から管理栄養士を新卒採用してしまったので、自分も勉強せねばと思い参加。
>>以下自分用メモ。
介護士も歯科医師も管理栄養士も薬剤師も看護師もケアマネさんもSTPTOPさんもできることは限られている。なので、どう連携しどう結果を出すのか。。今回は「食べること生きること〜食べられるまちづくりとは〜」というテーマで、ふれあい歯科ごとう代表の五島先生のお話を伺いました。とても勉強になりました。参加してとても良かったです。
薬局や保険外の介護保険アイケアユー(R4.みつけあになりました)でも取り入れたいなと思いました。
☆研究会の目的
意識の向上/ネットワーク作成/地域での実践/広める
理学療法士と福祉用具専門員との組み合わせはファンタジスタ!
一度に解決してしまうことも。
在宅の栄養指導→ 結果をプリントして残すことでリピート
・見つける人・つなぐ人・結果を出すこと
→これがまちづくり。
他職種連携するには。
連携って何?
プロがプロの仕事をすること。
スキルとウイル(意志)

共通言語は日本語です。
・他職種だからこそ具体的な言葉。
・他職種に無駄な情報を流さない。

相手が何を求めているかわかりあい、
適切な日本語を用いて伝え合い、
プロがプロの仕事をすること。

その後のテーブルディスカッションでは歯科医師、税理士、特別養護老人ホームの看護師、介護人材派遣会社(グロービス生)の面白い感じのメンバーに恵まれ、みなさんのおかげで非常によい対話ができました。
少しだけ共有。イシューは他職種で連携するにはどんなことが必要か?
連携できない原因は、異常なプライドだったり心の壁だったり、職種の壁だったり、患者を自分のフィールドに囲いたがったりする人。心を亡くすと書いて忙しいと読みますが、忙しさから視野が狭くなってしまう。だから、目的の共有が必要。患者さんを大事にしようと思ってみんな頑張っていることを忘れがち。
また、連携は、連携して終わりではなく、関わり続け行かなければいけない。そのためには、素直さ、感謝、尊敬、疑う。やさしいだけでは支援とはいえず、強くないと続けることはできない。
人に頼ることも大事。自分の力を信用しない。適切に判断して、専門職につなぐ。力を借りることが大事。ネットで調べる時間より、人に聞くことが大事。
夜の勉強会費を出している介護施設もある、自己投資。人に投資できなかったら、何が連携か。
と、そんなことを対話しました。

高瀬さんのまとめもとても良かったです。褒めあったり比べたりするものではないのですが、やることをやる、ひたすら続ける高瀬さんに脱帽です。昨日の新宿の熱い方たちと同じ空間にいると感化されます。昨日もありがとうございました😊
みなさま、お疲れ様でした。