こんにちは!なごみ薬局管理栄養士です。
地震や大雨などの自然災害は、いつどこで起こるかわかりません。皆さんは、日頃からどのような備えをされていますか?
水や食料、避難ルートの確認に加えて、食物アレルギーをお持ちの方やご家族がいる場合、特別な備えが必要です。 特に避難生活では、アレルゲンの混入や誤食のリスクが高まるため、正しい知識と事前準備が重要になります。
今回は、災害時の食物アレルギー対応について、実際に役立つ方法や注意点をわかりやすく解説します。
1. 災害時に役立つ!アレルギー対応の基本ポイント
● アレルギー表示をしっかり確認
食品の原材料表示には、以下の「特定原材料7品目」が義務付けられています:
鶏卵
牛乳
小麦
えび
かに
落花生(ピーナッツ)
そば
ただし、他の食材(例:大豆、ゴマ、ナッツなど)は表示が任意のため、注意が必要です。製品によっては「○○由来」などの記載がある場合もあるので、見落としには十分注意しましょう。
● 炊き出し・支援物資の確認は慎重に
避難所などで提供される炊き出しは、大量調理で少量の混入が避けられない場合があります。できるだけ内容を確認し、信頼できる人に相談したうえで判断しましょう。
● 食品は必ず家族や保護者と確認してから
避難所では、周囲の善意で食べ物を渡されることもあります。お子様がアレルギーをお持ちの場合、「必ず大人と一緒に確認してから食べる」習慣をつけておくと安心です。
● アレルギーを周囲に伝える工夫を
災害時の混乱の中では、誤ってアレルゲンを摂取してしまうことも考えられます。以下のような方法で、アレルギーがあることを明確に伝える工夫をしましょう。
「〇〇アレルギーがあります」と書かれたシールやバッジ
災害時用のアレルギー表示ビブス(ベスト)
医療情報カードの携帯
2. アレルゲン表示の注意点
● 表示義務がない食品に注意!
アレルゲン表示は「包装された加工食品や添加物」が対象です。以下のような食品は表示義務がないため、アレルギーの方は特に注意が必要です。
店内調理の弁当や総菜
量り売りのお菓子など
● 表記がわかりにくい場合
例:牛乳が「ミルク」「チーズ」「ホエイ」などの名前で表示されることもあります。見慣れない言葉も、事前に覚えておくと安心です。
3. アレルギー疾患を持つ方のための備え
アレルギーがある方は、災害時に備えて以下のものを備蓄しておくことが推奨されます。
アレルギー対応の非常食(約2週間分が目安)
アレルギー用ミルク(乳児の場合)
お薬手帳のコピー
処方薬(抗ヒスタミン薬やアドレナリン自己注射薬など)
特にアレルギー対応食品は流通数が少ないため、早めに準備しておくことが大切です。
いかがでしたでしょうか?
災害時は予測不能な状況が続き、食物アレルギーをお持ちの方にとって大きなストレスになるため、正しい情報と日頃の備えが、命を守るカギになります。
なごみ薬局では、中野区・杉並区を中心に、管理栄養士による無料の栄養相談を行っています。
アレルギー対応の食事、非常食の選び方など、個別の相談にも対応しています。
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参考文献
アレルギーポータルhttps://allergyportal.jp/