前回・前々回と手足口病とプール熱をご紹介しましたが、夏風邪とは一般的にどのような風邪なのでしょうか。今回は「夏風邪」についてまとめてみました。
*夏風邪とは*
夏風邪の原因は、高温多湿な環境を好むアデノウイルスやエンテロウイルスなどといったウイルスです。夏風邪は、冬の風邪と違ってあまり大流行はしません。その理由として真夏は湿度が低いので、多湿を好むウイルスの感染力が弱まるためです。しかし、最近では、エアコンによって部屋の空気がかなり乾燥しており、ウイルスの進入を防ぐ役割を持つ粘膜が乾燥気味…。このため、ウイルスが体内に入り込みやすく、「映画館で夏風邪がうつった」「1人が夏風邪をひくと、家族全員にうつる」などということが起こりやすくなっています。おでかけしたりと、体力を使った日は早めに寝て体力を回復させましょう!
ストレスが多い生活では、免疫力が低下してしまい、夏風邪にかかりやすくなります。また、喫煙は、体内でウイルスと闘う補助をするビタミンCを破壊してしまうため、やはり抵抗力が低下してしまいます。
*症状*
夏風邪の症状としては、37.5℃程度の微熱、頭痛、のどの痛み、下痢、倦怠感などがあります。冬の風邪とは異なり、夏風邪の症状は穏やかですが、長期間続く傾向があります。仕事に支障をきたさないためにも、「風邪かな?」と思ったら無理をせずに早めに休みましょう。
子供の場合や、アデノウイルスが原因のプール熱などでは、高熱が1週間程度続くこともあるので注意が必要です。また、夏風邪の下痢は長く続くことがあり、暑さやエアコンによる乾燥も加わって脱水症状を起こす可能性が高くなります。水分補給を十分に行い、食事でも水分を補給することを心がけましょう。
ほとんどの場合は、3日~1週間程度の間、安静にしていれば症状が改善することが多いのですが、夏風邪をこじらせると肺炎や髄膜炎や脳炎などを引き起こす恐れがあります。特に子供やお年寄りの場合には症状の変化に注意し、熱があがったり嘔吐が激しいときなどにはすぐに医師の診察を受けましょう。
*治療*
夏風邪は一般的には症状が穏やかなため、解熱剤や鎮咳剤なども重症でなければ処方されないことが多いようです。夏風邪の治療では、十分に睡眠をとって自分自身の免疫を高め、自然治癒することが一番です。乾燥させすぎないように、エアコンの温度を少し高めに設定してあげましょう。
夏風邪になると「体力をつけるため」といって肉やらうなぎやらを食べることがありますよね。実は、体内にある酵素は食べ物を消化する役割と免疫に関する役割とを担っており、夏風邪をひいているときなどには、食べ物の消化に使う酵素を免疫力の向上に回してあげることが好ましいことがわかってきました。無理にこってりとしたものを食べさせるよりも、消化の良いものを食べさせてあげましょう。また、果物などに含まれる天然酵素は、体内の消化酵素の代わりに働いてくれることもわかってきました。夏風邪をひいたときにすりおろしりんごを食べるのは、とても理にかなっているんですね!
*予防*
夏風邪を予防するためには、「乾燥を防ぐ」「免疫を高める」「ウイルスと接触しない」ということが大切です。暑い時期にじりじりと症状が続く夏風邪は、体力だけではなく精神的にも消耗されてしまいます。しっかりと夏風邪を予防しましょう。
夏風邪を予防するためには・・・
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- 水分補給を欠かさない
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- 普段からしっかりと栄養を摂る
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- クーラーで冷やしすぎない
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- プールに入ったり、人ごみの多い場所に行った日には早めに眠る
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- 手洗いとうがいを徹底する
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- 飲酒や喫煙は控えめに
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- ペットボトルの回し飲みなどは避ける
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- ビタミンCを摂るように心がける
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- 夏風邪にかかってしまったら、学校などを休み、感染の広がりを防止する
夏風邪に負けず、元気に夏を満喫しましょう♪